さきほどカフカの「変身」を読み終わりました文です。
さーて、次は断章のグリムかゼロ魔か、どっち読むかなー。
今回も最近読んだ本の雑感です。
~~海外の作品編~~
鏡の国のアリス
ハムレット
ロミオとジュリエット
変身
の四本です
・鏡の国のアリス(新潮文庫版・ルイス・キャロル・訳:矢川澄子)
一時期――まぁ、今もですが――アリスに関して知ろうと思ってた時期がありまして
その頃に買って読みました。最近じゃないとかいう突っ込みは無視。
特急が止まらない程度の駅本屋には不思議の国のしか売ってなかったりして
結構探しましたねぇ。
チェスを題材にしているらしく
そのせいなのか、不思議の国~よりは、納得しやすかったです。
読み終わったあとディズニーの映画版を見ました。
鏡~にしかでてないキャラも結構出ているんですねぇ。
私の中で
アリスといったらこのキャラ!
なハンプティ氏もこっちにしか出てないんですよねぇ。少し驚きでした。
「ネクタイだよ」「七つでやめときなさい」
あたりは名言ですよねぇ。とくに後者。ペドな感じがたまらないです。
訳も嫌な感じはしませんでしたし
挿絵も雰囲気に合ってていいと思います。
赤いドレスのアリスってのは鏡公式設定なのかなぁ。
・新訳 ハムレット(角川文庫版・シェイクスピア・訳:河合祥一郎)
角川文庫夏の100冊キャンペーンに乗せられて買った二冊のうち一冊です。
もう一冊はハルヒ憂鬱。
こちらもなかなか売ってなくて結構探しました。
戯曲。
実は私、戯曲を本で読むのに凄く抵抗がありました。
その昔、誰が書いた何の戯曲だったか忘れましたが
図書館で立ち読んでみて
地の文のない文章の読みにくさ、ト書きのうざさにうんざりしたことがあったからです。
しかしまぁ、そんなプチトラウマは、これで解消されることになりました。
地の文がなくてもさくさく読めて、情景がわかる文章であり、ト書きも少なかった。
解説によると、ト書き少ないのはシェイクスピア特有らしいですね。
角川文庫だからか、訳がとにかく読みやすい。
言葉遊び的なものも、言語違うのによくやるなーと
翻訳の仕事の難しさを想像したりしてました。
内容的にも、ハムレットと王のやりとりは燃えますし
最後の悲劇は
悲劇というものに慣れてない私には衝撃的でした。
後で読んだロミオトジュリエットと比べて
女性関係に関する軽さの違いが印象的でしたね。
あとがきにある
「tobe or not tobe」
の時代による訳の違いが興味深く、面白いですよ。
「アリマス、アリマセン、アレワナンデスカ」
新訳・ロミオとジュリエット(角川文庫版・シェイクスピア・訳:河合祥一郎)
ロミオトジュリエットです。
ハムレットよりはなーんとなくの前知識が若干ありました。
憎み合う家同士の子供たちなのに、愛し合って
それで解決しそうになるのに、ああああ
と、展開的には本当にドキドキです。
こうなってほしい、と思わせておいて、そうさせない。
こういう物語展開ができるようになりたいですね。
これも角川だからなのか
ジュリエットがえらい萌えキャラです。すごいですよ。
本当にかわいい。
この時代から萌えはあったのか……。
ロミオ 「思い出すまでここに立っているよ」
ジュリエット「じゃあ、思い出さない。いつまでもそこにいて欲しいから」
なんかもう、必殺の威力ですよねぇ。
そんな見方しかできない文月なのです。
・変身(新潮文庫・カフカ・訳:高橋義孝)
※ネタばれ多めかも
冒頭にも書いたとおり、先ほど読み終わりました。
ある日虫になっていた。
変身物の話の批評を読むと結構な確率で話題にのぼる作品ですよね。
全121Pですし、あとがき抜くと96Pで終わっています。
が、改行がかなり少なめなので
一気に読まないと、どこまで読んだかが栞あってもわかりにくいです。
さっき読み始めたらノンストップで最後までいっちゃいました。
面白いですよ・
これもロミジュリじゃないですが
萌えの先駆者かもしれません。
主人公の妹がいいキャラしています。
主人公も結構な妹想いで
妹の音楽学校進学のために
お金を貯めてクリスマスに発表しようなどと考えているいいお兄さんです。
結局クリスマス前に虫になってそのままクリスマス終えてしまうので
その計画は妹に知られることはないのが寂しいですねぇ。
それ以外でも基本家族を養っている主人公です。
最初、虫になった主人公に食べ物をくれるのは妹です。
お兄ちゃんの好物である牛乳+パンを用意してあげたりするのです。
部屋の掃除なんかも健気にし続けてくれます。
主人公も家族の中で格別の信頼を寄せます。
が、最後には「けだもの」扱いです。
実際けだものなんですけど。
それまで丁重に扱ってあげてたのに
この落差
ツンデレの逆パターンですよねぇ。
その翌日に死ぬ主人公。
今まで家族のために頑張ってきたのに
死んでから前向きな家族を見ると、悲しくなってきますね。
虫になってからも外のことを思考できるのに
言葉が通じないから
言っていることを理解してないと思う家族たち
理解者はお手伝いさんだけだけど
その人の言葉も聞かない家族。。
どこまでも哀れな主人公。
いい話とは言えないのですけど
心動かされたとは思います。
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